不動産売却が順調に進み、不動産売買契約をすることになりました。契約の時は不動産会社の人やお客さん達と集まらなければなりませんか?|宮城県仙台市若林区、宮城県宮城郡利府町、宮城県石巻市、宮城県東松島市の不動産売却

Q.不動産の売却が順調に進み、不動産売買契約をする際、必ずオーナーである自分とお客さんと不動産会社の担当者の三人が集まって行わなければならないのですか? 不動産会社の担当者の人がお客さんの所に行って契約書に名前を書いてもらって、その後に私が契約書に名前を書くという方法ではいけませんか?

 

A.不動産売買契約の場合、必ずしも売主様と買主様が集まる必要はありません。質問者の方が仰るように、不動産会社の担当者が買主様の所に赴いて不動産売買契約書への署名・捺印を取得し、その後、売主様の所に赴いて不動産売買契約書への署名・捺印を取得して不動産売買契約が完了するといった方法ももちろん有効です。

こういった不動産売買契約の仕方を業界では「持ち回り契約」と呼んだりします。

ただ、売主様と買主様が集まって契約内容の確認をすることで、お互いの疑問点をその場で解消できるといった利点もあるので、不動産取引の当事者が集まって顔を合わせることは理想ではあります。

以下に不産売買契約時の一般的な流れを時系列に沿って記載します

買主様(一般的には不動産会社の担当者ですが)が売主様の不動産を購入したい旨を書面で伝えます。

不動産仲介会社の担当者(一般的には不動産会社の担当者ですがまれに弁護士の方が関わる事もあります)を中心として、買主様と売主様が契約条件を詳細に話し合います。これには価格、支払方法、引き渡し日などが含まれます。

不動産仲介会社の担当者が契約書を作成し、売主様と買主様に提出します。

買主様が不動産売買契約書を確認し、必要な修正や追加条件があれば交渉します。

最終的に不動産売買契約書の内容が合意に達したら、不動産仲介会社の担当者が買主様と売主様に不動産売買契約書を提出し、売主様と買主様が署名を行います。これにより不動産売買契約が成立します。

不動産売買契約書に基づいて、引き渡し日に売主様は不動産を買主様に引き渡します。

引渡時に於いては、不動産の名義変更と残代金の支払いを同時に行います。
司法書士による不動産の名義変更書類の確認が行われ、その司法書士の合図で残代金の支払いが実行され、不動産取引の一切が完了します。

売主様と買主様が顔を合わせない持ち回り契約である場合にはこのようにして不動産売買契約が成立することが一般的ですが、何らかの契約条件によっては、売主様と買主様が直接会って不動産売買契約を行う場合もあります。また、売主様と買主様が不動産仲介会社を通さずに、直接不動産売買契約を進める場合もありますが、不動産取引に不慣れな方であれば、法的なアドバイスやプロのサポートを受けることが望まれます。

ちなみに、契約関係者のそれぞれの役割も以下のように整理してみました。

▼不動産仲介会社の役割
不動産会社の担当者は売主様と買主様の間に入り、不動産売買契約の仲介を行います。
売主様から不動産の情報を収集し、買主様に提供します。
売主様と買主様の間で価格や条件の交渉を行います。
売主様と買主様が合意に達したら、不動産売買契約書を作成します。
不動産売買契約書の内容を両当事者に説明し、署名の手続きをサポートします。
引き渡し日や支払い方法などの手続きを調整します。

▼弁護士の役割
弁護士は不動産売買契約書の確認を行い、売主様と買主様の権益を保護します。
契約条件についての交渉や修正をサポートします。
契約の法的要件を満たした場合、適切な手続きを行います。

▼売主様の役割
不動産の所有者であり、売却する意思を持つ当事者です。
不動産の情報を提供し、価格や条件についての交渉の決定権を持ちます。
不動産売買契約書の内容を確認し、その内容に同意したら署名します。
引き渡し日に不動産を買主様に提供します。

▼買主様の役割
不動産を購入したい意向を示す当事者です。
不動産の価格や条件について交渉します。
不動産売買契約書の内容を確認し、同意したら署名します。
支払いや引き渡しの手続きを適切に行います。

以上が一般的な不動産売買契約の手続きと関係者の役割ですが、具体的な不動産売買契約においてはやはり専門家のアドバイスを受けることが重要となってきます。

 

株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求