こんな質問がありました。
「古くなるほど価値が下がり、売れ残ってしまえば値下げしなければならないでしょうから、できるだけ早く不動産を売却できるよう、積極的に販売活動してくれる不動産会社を選ぶには、どうすべきかアドバイスいただきたいです。」
値下げのタイミングは難しい課題の1つですね。
でもそこであえて考えてみましょう。
売り出している物件の価格は、市場において本当に高いのか?
まず改めて確認すべきことは、どれくらいの反響があって、その中からどれくらいの見学希望者がいるのか?
全く反響が無い。
反響はあるものの見学希望までに至らない。
といった場合には、「囲い込み」が発生していることも視野に入れた方が良いかもしれないですね。
「囲い込み」とは、売主様と買主様の双方からの仲介手数料の獲得(業界用語で両手仲介手数料と言ったりします)に拘った不動産会社本意の、売上重視の営業手法です。
昨今では「囲い込み」が不動産業界における悪しき習慣として認知されてきているものの、実際に囲い込みが行われているかどうか、売主様がこれを見破るには至難の業と言ってもいいでしょう。
売却依頼が正式になされれば、あらゆる広告活動を行うことは当然であり、不動産会社としての責任です。
実際の販売広告の主な手段としては以下が挙げられます。
①チラシ
②インターネット広告。主に大手不動産広告媒体(ポータルサイト)への掲出やInstagramやyou tubeといったSNSへの掲載
③既存顧客への紹介
一般の方であっても、不動産会社であっても新着物件には目を光らせていますので、全く反響が無いというのは中々考えにくいんですよね。
相場を無視した、著しい高値設定であれば全く反響がない事もあり得ますが。
売出価格が妥当であれば、なおさら反響が止まないですし、それだけ多くの反響があるという事は、売却開始から成約に至るまでの期間は短くなるものです。
いつまで経っても反響が無い。
見学者がいない。
その結果、売れない。
売れ残ってしまっているという場合は、セカンドオピニオンまたはサードオピニオンとして、他社へ改めて査定依頼をするなど、売却戦略の練り直しも検討しましょう。。
中々売れないからと言って、安易に価格を下げることは得策ではありませんし、それでも値下げをしたい場合は、その時々の相場を確認してからにした方が良いでしょうね。
まずは売出物件の価格が市場において適正かどうか、材料を集めて判断していきましょう。
それではまた!
宮城県で昭和60年創業
宮城県知事(2)6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求