離婚を機に住宅売却。売却は離婚の前後とでどっちが良い?|宮城県仙台市若林区、宮城県宮城郡利府町、宮城県石巻市、宮城県東松島市の不動産売却

Q.離婚することになったので共有名義の家の売却を考えています。 離婚してから売却手続きした方が良いのか、それとも、離婚する前に売却手続きをした方が良いのか分からずにいます。どちらが良いのでしょうか?

A.離婚前の売却手続きと、離婚後の売却手続きとではそれぞれ特徴があります。まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。

■離婚前に売却するメリットとデメリット
【メリット】
1. 判断が冷静
離婚の前に住宅を売却することで、感情的な要素が少なくなり、判断が冷静になる可能性があります。離婚手続きが進む中で不動産売却を進めると、感情的な負担が増える恐れがあります。

2. 手続きがスムーズ
離婚前に売却手続きを行うことで、紛争が起きる可能性が低く、売却手続きがスムーズに進むかもしれません。一方、離婚後に売却を進める場合、お互いの合意が難しくなり、手続きが長引くことがあります。

【デメリット】
1. 共有財産の財産分与
離婚前に住宅を売却することで、売却益の取り分が話し合いの対象となる可能性があります。共有財産の財産分与で紛争が生じる可能性も考えられます。

2. 将来の慰謝料請求
離婚前に住宅を売却した場合、将来的に慰謝料を請求されても対応が難しくなるかもしれません。離婚手続きが進行中だと、資産の処分も含めて対応が必要です。

以上が、離婚前に住宅を売却するメリットとデメリットです。

■離婚後に売却するメリットとデメリット
【メリット】
離婚後に売却するメリットは、まず精神的な面での負担を減らすことが挙げられます。離婚手続きが終わった後、夫婦共有の住宅が残ってしまうと、過去の思い出や感情が入り混じり、新たな生活のスタートが難しくなることがあります。そのため、住宅を売却してお互いの未来に向けて前に進むことができるでしょう。
また、離婚後に売却することで財産分与がスムーズに進む場合もあります。住宅が売却されたお金を分配することで、それぞれが新たな生活をスタートしやすくなるため、紛争を避けることができるかもしれません。

【デメリット】
一方で、離婚後に売却するデメリットとして考えられるのは、売却時の市場状況によっては住宅の評価額が下がる可能性があることです。急いで売却をする必要があるため、十分な査定やマーケティング活動ができない場合があり、思ったよりも低い価格での売却になるかもしれません。
また、離婚後に売却することで手数料や税金などの費用がかさむ場合もあります。住宅の名義変更や売却手続きなどにかかる費用が、思ったよりも高額になるかもしれませんので、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。

以上のように、離婚後に住宅を売却するメリットとデメリットは慎重に検討する必要があります。新たな人生のスタートを切るために、適切なタイミングで売却を進めることが大切です。

■離婚前後での価格差の考察
離婚前後での価格差は一概には言えませんが、一般的には離婚後の方が売却価格が下がることが多いです。
離婚前は夫婦が共有していた住宅を売却するための意思決定が行われており、協議の結果として売却価格が決まることが多いです。一方、離婚後は感情的な面や法的な問題などが絡むことがあり、売却価格が下がる傾向があります。
また、離婚後は住宅ローンなどの支払いも夫婦間での共同負担から個人の負担に変わることがあり、その負担の重さから急いで安く売却するケースも見られます。
ただし、具体的な状況やエリアによっては逆に離婚後の方が売却価格が上がることもあります。離婚前に比べて査定価格が上昇している場合や、住宅市場の需要が高まっている場合など、さまざまな要因が影響を与えることが考えられます。
したがって、離婚を機に住宅売却を考える場合は、専門家のアドバイスを受けることや複数の不動産会社から査定を取ることが大切です。また、感情的な部分だけでなく冷静に賢明な判断をすることが重要です。

■売却手続きの際の注意点
離婚をきっかけに不動産売却をする場合には、売却手続きの際にいくつかの注意点があります。
まず、離婚に伴う不動産売却は感情的な面も含まれることが多いため、冷静な判断が必要です。感情的な面で物事を判断してしまうと、後々トラブルが生じる可能性がありますので、冷静に考えることが重要です。
また、売却時の価格交渉も重要なポイントです。特に離婚に伴う売却は、売却価格について夫婦間で合意が得られないことがあるため、専門家の意見を仰ぐことも検討されると良いでしょう。
さらに、売却手続きの際には法的な手続きも忘れてはいけません。離婚に伴う不動産売却は、離婚協議書や離婚後の持分分割協議書などの書類を準備する必要がありますので、これらの書類作成を怠らないようにしましょう。
さらに、売却後の財産分割についても考慮が必要です。売却した資産の分配については、離婚の条件によって異なることがありますので、適切な分配を行うためにも専門家の助言を仰ぐと良いでしょう。
以上のように、離婚を機に不動産を売却する際には様々な注意点がありますので、冷静に慎重に進めることが重要です。

■住宅売却後の生活のアドバイス
住宅売却後、新しい生活を始める際には、まずは新しい住居探しを始めることが重要です。離婚によって住宅を手放す場合、心機一転して新しい場所で新たなスタートを切ることが必要です。
新しい住居を探す際には、自分のライフスタイルや生活環境に合った物件を選ぶことが大切です。周囲の環境やアクセスの便利さ、安全性なども考慮して物件を選ぶと良いでしょう。
また、住宅売却後には資金の管理や生活費の見直しも必要です。収入や支出のバランスを見直し、新しい生活環境に合わせた予算を立てることが大切です。節約術や投資なども検討して、安定した生活を送れるように工夫することも重要です。
新しい生活を始める際には、友人や家族のサポートを受けることも大切です。離婚や住宅売却という大きな変化に対して、一人で抱え込まずに相談できる人や専門家のアドバイスを受けることで、心のケアもしっかりと行うことができます。

最後に、新しい環境での生活を楽しむために、趣味や興味を持つ活動を始めることもおすすめです。新たな出会いや経験を通じて、自分自身を成長させることができるでしょう。
新しい生活を前向きな気持ちでスタートさせ、幸せな未来を築いていくことが大切です。

宮城県で昭和60年創業
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求