Q.戸建ての売却を考えており、業者に査定をお願いした段階です。参考までに近隣の販売価格をネットで検索していて思ったのですが、同じ物件がいくつも掲載されています。不動産会社違いなだけで、価格も物件も同じ。これはどういう仕組みなのでしょう？
一社に売却をお願いすると思っていたのですが、そうではないのですか？
A.同じ物件の情報が多い理由について考えてみます。実は、同じ物件が複数の不動産サイトで掲載されるのは一般的なことです。これは、不動産業界における競争の激化やインターネットの普及によるものです。リスティング効果とは、同じ物件が複数のサイトに掲載されることで、その物件の露出や認知度が高まり、売却や賃貸の成約率が上がる効果のことです。売主にとっては、多くの人に物件を知ってもらえる利点がありますが、注意点としては情報が一貫しているかどうかや仲介業者の信頼性などを注意する必要があります。
■同じ物件が複数のサイトで掲載されている理由
不動産売却の際、同じ物件が複数のサイトで掲載されているのは、さまざまな要因が絡んでいるからです。
まず一つ目は、情報の拡散効果を狙っているためです。不動産業界は競争が激しく、同じ物件を多くの人に知ってもらいたいという思いがあります。そのため、複数の不動産ポータルサイトや仲介業者のウェブサイトなどに物件情報を掲載することで、多くの潜在的な購入希望者にアプローチできるようになります。
また、不動産売却は情報の正確性が非常に重要です。同じ情報が複数のサイトで掲載されていることで、情報が矛盾している場合に早めに修正が行われるため、信頼性が高まります。
さらに、複数のサイトで同じ物件が掲載されていることで、検索エンジンの検索結果にも表示されやすくなります。
これにより、物件情報を探しているユーザーがより効果的に該当物件にたどり着けるようになります。
以上のように、同じ物件が複数のサイトで掲載されている理由には、情報の拡散効果や正確性の確保、検索エンジンへの露出向上などが挙げられます。
■リスティング効果とは何か
リスティング効果とは、同じ物件の情報が多い理由の一つとして重要な要素です。不動産市場では一つの物件が複数の不動産会社やウェブサイトに掲載されることが一般的です。これは、物件を多くの人に見てもらうために行われるマーケティング戦略の一つであり、リスティング効果によって売却の機会が広がります。
リスティング効果を活かすことで、売却価格を最大化しやすくなります。複数の不動産会社やウェブサイトに掲載されることで、多くの潜在的な買い手に物件がアピールされるため、競争原理が働きます。競合他社との比較がしやすくなり、買い手のニーズに合った価格交渉がしやすくなります。
ただし、リスティング効果を活かすためには情報の管理が重要です。複数の不動産会社やウェブサイトに情報を提供する際には、正確かつ統一した情報を提供することがポイントです。適切な写真や説明文を用意し、物件の魅力を最大限に引き出すことが重要です。
リスティング効果を上手に活用することで、同じ物件の情報が多く掲載される理由を理解し、効果的な不動産売却を実現しましょう。
■売主にとっての利点と注意点
不動産売却を検討する際に同じ物件の情報が多いのは、売主にとっていくつかの利点があるからです。
まず、同じ物件が複数の不動産会社やサイトで掲載されていると、より多くの人に物件が見てもらえる可能性が高まります。これにより、売却が早く成立する可能性が高まる他、競争原理が働き価格も上がりやすくなります。
また、複数の不動産会社やサイトで同じ物件が掲載されることで、売主はより多くの査定額を得ることができる可能性があります。各不動産会社やサイトごとに査定の基準や考え方が異なるため、比較することで適正な価格を知ることができます。
しかし、同じ物件の情報が多いことには注意点もあります。例えば、価格が異なる場合には信頼性が問われることがあります。査定額に大きな開きがある場合は、売主自身で物件の価値を正確に見極める必要があります。
また、情報が多いほど売主自身も比較検討が必要となり、多くの不動産会社やサイトとやり取りを行う必要があります。そのため、時間や手間がかかることも覚悟しておく必要があります。
宮城県で昭和60年創業
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求
