まず先に踏まえておかなければならない事は「下がらない」ではなく「下がりにくい」という事ですね。
土地や住宅の場合と同様、場所が最も大事です。これについては「資産価値の下がりにくい不動産(土地)の特徴」をご覧いただければと思います。
マンションの場合、間取りが非常に重要な要素となります。
玄関を入ると正面にリビングまでの直線の廊下があり、その廊下の両隣に居室やバスルームがあるといった間取りがオーソドックスです。
実際にマンションを探している方の声に耳を傾けてみると、そのようなオーソドックスな間取りを避けたいという意見をよく聞きます。
廊下がL字になっていて、玄関から室内の様子が見えにくい(訪問者からプライバシーを守れる)、キッチン・洗面室・バスルームが一直線状にあるといったプライバシー保護や効率的に動ける動線を配した間取りが好まれる傾向にあります。
角部屋と中部屋では価格に差が出てしまうということは多くの方が知っている事実ですね。窓が一ヶ所増えるだけで日当たりが良くなり、風通しも良くなります。その結果、室内を喚起しやすく、カビの発生を防ぎやすいのです。さらには、室内の明るさも大きく変わります。
一戸建と同様、マンションも経過年数とともに価値が下がっていきますが、室内のメンテナンスによって下落の勢いを和らげることができます。個人レベルで考えた場合、室内だけをメンテナンスすれば良いので、一戸建と比較するとメンテナンス費用を大きく抑えることができます。
防犯面でのメリットも際立ちます。
オートロックや防犯カメラ、防犯カメラに至っては複数台設置されていて不審者が近づくのを防いでくれますし、開口部が少ないということが、出かける時の戸締りをラクにしてくれます。玄関を施錠するだけで、不審者の侵入を防げるわけですから。
マンションは好みが出やすい建物ではありますが、住みやすさ、セキュリティなど、どのような観点からマンションを選ぶのか、考えをまとめることが大事ですね。
以下に資産価値の下がりにくいマンションの特徴を書き出してみましたので、参考にしてみてください。
▼好立地
交通の便やアクセスが良く、周辺環境が整備されている場所は、需要が高まりやすく資産価値が安定しやすいです。
▼建物の状態
築年数が浅く、設備や設計が現代的なマンションは、将来的な需要が期待できるため、資産価値が下がりにくいです。
▼高品質な施設
共用施設やアメニティが充実しているマンションは、住み心地が良く、需要が高まりやすいです。
▼低維持費
管理費や修繕積立金が抑えられているマンションは、住民の負担が軽減され、長期的な価値が高いです。
▼住環境
周辺の自然環境や景観が良好で、近隣に商業施設や学校などがある場合、マンションの魅力が高まります。
▼安定した管理組合
マンションの管理組合が適切に運営されていると、共用施設の維持やトラブル解決が円滑に行われ、資産価値が維持されます。
▼防災対策
耐震性や防災設備が整備されているマンションは、災害リスクが低く、投資価値が高まります。
▼周辺インフラストラクチャー
周囲に公共施設や医療機関、公園、レジャースポットなどが整備されていると、住環境の質が向上し、マンションの魅力が高まります。
▼建築デザインと機能性
マンションのデザインが魅力的であり、室内レイアウトが機能的である場合、需要が高まりやすいです。
▼駐車場や駐輪場
駐車場や駐輪場が十分に確保されている場合、居住者の利便性が高まり、需要が安定します。
▼低い空室率
マンションの空室率が低い場合、需要が安定していることを示す指標となります。
▼賃貸需要
賃貸需要が高い場所にあるマンションは、将来的にも需要が持続しやすく、投資としても魅力的です。
▼建物の耐久性
堅牢な建物構造や優れた建材を使用している場合、メンテナンスコストが抑えられ、資産価値の維持に寄与します。
▼不動産市場の動向
地域の不動産市場の動向を把握することで、将来の資産価値の予測がしやすくなります。
これらの特徴を持つマンションは、長期的な視点での資産価値の維持につながる可能性が高いため、売却や購入を検討する際は、地域の市場動向や将来性を考慮して選ぶことが重要です。
宮城県で昭和60年創業
宮城県知事(2)6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求