「この家を建てるのに結構お金がかかったけど、今はいくらくらいなのかな?」
このように思ったことはありませんか?
今回は建物(戸建)の価格の出し方をお伝えしたいと思います。
法定耐用年数や築年数、再調達価格を参考に、以下の計算式で建物価格を出していきます。
【建物価格計算式】
再調達価格 × 延べ床面積(㎡)×( 残耐用年数 ÷ 耐用年数 )
【再調達価格】
*再調達価格については、国税庁発行の建物標準価格表を参照。
【耐用年数】
鉄筋コンクリート(RC)・・・47年
重量鉄骨・・・・・・・・・・34年
木造・・・・・・・・・・・・22年
【例】
延床面積 : 100㎡
木造 : 165,900円/㎡
法定耐用年数 : 22年
築後経過年数 : 5年
上記の計算式にあてはめると
建物価格: 165,900円×100㎡ ×( 17年 ÷22年 ) = 12,774,300円
となります。
このような計算式があるため、誰でも簡単に建物の価格を知ることができます。
しかし、新築時の設備やオプションはオーナー様それぞれで異なり、それによって建物の単価が変わりますから、必ずしもこの計算式が当てはまるわけではありません。
あくまで、公に出ている資料をベースにした参考値となります。
また、「住宅ローンが残っている」、「早く売却してしまいたい」と言った特別な事情がある場合などは、早期売却が必要になりますから、参考値をベースにしつつ、大胆な価格設定が必要になることもあります。
このような計算式というのは、ネット上に情報がたくさん出ていますから、ご興味のある方はお気軽にお試しください。
一戸建の不動産査定をする場合のプロセスを以下にまとめてみました。
▼市場調査と比較
同じ地域で近隣の一戸建て物件の価格を調査し、相場を把握します。同じ条件や特徴を持つ物件の販売価格や取引価格を参考にすることで、基準価格を把握することができます。
▼物件の状態
不動産の価格には物件の状態が大きく影響します。内部の設備やリフォーム状況、外部のメンテナンス状態などを評価します。新築物件やリフォームが施された物件は、一般的に高い価格が付きやすい傾向があります。
▼敷地面積と建物面積
物件の広さも価格に影響します。広い土地や建物面積があるほど、一般的に価格が高くなる傾向があります。ただし、適切な価格を導き出すためには、他の要素とバランスを取る必要があります。
▼地域の特性
物件の立地や地域の魅力も価格に影響します。アクセス環境、公共施設や商業施設の近さ、治安状況などが重要な要素となります。
▼都市計画や土地の用途地域
都市計画や土地の用途地域によって物件の価格が異なる場合があります。用途地域や建ぺい率、容積率などの制約を考慮して、物件の魅力を把握します。
▼専門家の意見
不動産業者や不動産鑑定士によるプロの査定を受けることで、より適切な価格を把握できます。専門家は市場動向や豊富な経験に基づいて、客観的な価格を提供してくれます。
これらの要素を総合的に考慮し、一戸建ての不動産の適正な価格を出すことが重要です。最終的な価格は売却希望者や買い手の交渉によっても変動することがあるため、柔軟性を持って対応することが大切です。
宮城県で昭和60年創業
宮城県知事(2)6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求