Q.仙台で10年以上前に貸家2棟を相続しました。相続した当時は2つの貸家に入居者がいて収入がありましたが、今では1棟にしか入居者がいません。空き家になった1棟を修繕して貸し出そうと思って見積もりを取ってみると、数百万のリフォーム代がかかるということで、しばらく放置していました。
最近では建物がだいぶ老朽化してきて、行政からは「最低限の維持管理をしてください」といった連絡がくるようになってしまい、ものすごくストレスを感じるようになってきました。
いずれは今入居中の貸家についても何らかの修繕などの連絡が来るのだろうかと想像すると、さらに強いストレスを感じてしまい、不動産を持つことが憂鬱なってしまいました。
金額はどうでもいいので、売却してこの苦しさから解放されたいんですが、入居者がいるようなこういう物件は売れるでしょうか?
A.率直に言うとこういう物件でも売れますが、非常に切実です。親がどういう想いで子に不動産を託したのかは想像しかできませんが、相続をした子が苦しむ姿を見るのもつらいものがあります。
今回はこのような場合、そうしたらいいのかを考えてみたいと思います。
近年では空き家問題は全国的になっています。空き家の数は年々増加の一途を辿っていまして、これらの空き家は、単に放置されるだけでなく、地域の治安や景観にも悪影響を及ぼす可能性があります。周囲の家の資産価値が下がる原因となることや、火災や犯罪の温床となるリスクもあります。空き家を保有している方にとっては、その維持管理の負担や、無駄なコストが生じるなどの苦痛を伴います。
これらの課題を放置することはできませんが、適切な対応を取ることで解決の糸口を見つけられることもあります。空き家をどのように扱えばよいのか、その選択肢は意外と多岐にわたります。 空き家の現状や影響、放置によるリスクについて触れつつ、売却のメリットやプロセス、また賃貸やリフォームといった賢い活用方法についても考察します。空き家問題は、ただの個人の悩みではなく、地域全体に関わる大きなテーマであり、具体的な解決策を見出していくことが求められています。空き家を持つことによる苦痛を軽減し、地域社会と共に持続可能な未来を築くための一歩を踏み出す手助けができればと思います。
■空き家の現状とその影響
宮城県や仙台市も例外ではなく、空き家の数はここ数年で急増しています。総務省の統計によると、全国の空き家率は年々上昇し、特に地方都市や過疎地域ではその傾向が顕著です。空き家の増加は様々な要因によりますが、主な理由としては、人口減少や高齢化、都市への一極集中などが挙げられます。
このような空き家は、持ち主にとって大きな負担となることが多いです。まず第一に、維持管理費用がかかります。空き家であっても、固定資産税や火災保険、また定期的な清掃や修繕が必要です。これらの費用が無駄に感じられる一方で、放置してしまうと更なる劣化を招き、余計な出費がかさんでしまうこともあります。
次に、安全面での問題もあります。空き家は不審者の侵入や犯罪の温床となる場合があります。また、事故や火災のリスクも高くなります。放置された家屋が太陽光にさらされ続けることで、劣化が進み、最終的には近隣住民にとっても迷惑な存在となってしまうことがあります。地域の治安や景観にも悪影響を及ぼす可能性があるため、空き家を抱えることの影響は個人の問題にとどまらず、社会全体に関わる重要な課題です。
さらに、心理的ストレスも見逃せません。空き家を持つことは、所有者にとって精神的な負担になることが多いです。空き家に対する管理の義務感や経済的な圧迫感は、しばしば精神的なストレスを引き起こします。また、相続や売却の問題が絡む場合、家族間のトラブルに発展することも少なくありません。これらの要因が重なることで、所有者は空き家を手放したいと思いつつも、何らかの理由でそれが実現できない状況に陥ることが多いのです。
このように、空き家の現状とその影響は多岐にわたります。経済的、社会的、心理的な側面から見ても、問題は深刻です。そのため、空き家の適切な管理や売却を行うことが急務です。次のステップとして、具体的な解決策を考えていくことが必要です。
■空き家を放置することのリスク
空き家を放置することには、いくつかの重大なリスクが伴います。
まず一つ目は、物件の劣化です。空き家は人が住まないため、定期的なメンテナンスがされず、劣化が進む一方です。雨漏りやカビの発生、害虫の侵入などが起こり、最終的には修繕費用が膨らむことになります。
次に、治安の悪化です。空き家が放置されることで、その近辺の治安が悪化する可能性があります。無断侵入者や不法投棄、犯罪の温床になることも多く、周辺住民にも影響を与えます。近隣の住民が安心して生活できなくなることは、地域全体の価値を下げる要因にもなります。
さらに、税金の負担です。空き家を所有していると、固定資産税をはじめとした各種税金がかかり続けます。そのため、売却や賃貸の選択肢を考えずに空き家を持ち続けることは、経済的な負担となります。
また、法律的なリスクも忘れてはいけません。空き家が老朽化することで、建物倒壊の危険性が高まり、その場合の責任を問われることもあります。放置した結果、近隣に被害が出た場合には、損害賠償請求を受ける可能性もあります。
これらのリスクを回避するための解決策として、まず考えられるのは空き家の定期的な点検やメンテナンスです。自分自身で管理するのが難しい場合には、不動産管理会社に委託することも選択肢の一つです。
また、空き家を賃貸物件として利用することで、収益を得ながら税金の負担を軽減することも可能です。さらには、地域のニーズに合わせてリノベーションを行い、価値を高める手法も有効です。
最後に、最も効果的な解決策は売却です。近年は空き家を買い取ってくれる業者も増えていますので、売却を検討することは合理的な選択肢と言えます。空き家を持つことの苦痛を軽減し、経済的負担を減らすための第一歩として、売却を前向きに考えてみてはいかがでしょうか。
空き家を放置することによるリスクを理解し、早めの対策を取ることで、あなた自身の生活も守ることができます。適切な処理方法を見つけ、空き家問題に対処していきましょう。
■売却のメリットとそのプロセス
仙台市や利府町の空き家を売却することには多くのメリットがあります。
まず第一に、固定資産税や管理費用の負担を軽減できる点が挙げられます。空き家を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要であり、そのほとんどは費用がかかります。
売却することで、これらの費用を一切負担する必要がなくなります。
また、空き家を売却することにより、得られた資金を他の投資や生活費に充てることが可能です。特に、老後資金や子供の教育資金に使うことで、将来の不安を軽減することができます。
政令指定都市である仙台市や、開発が目覚ましい利府町では高値で売却できる可能性があります。
さらに、空き家は放置すると劣化が進み、価値が下がってしまいます。早めに売却することで市場価値を維持し、より高い価格での販売が期待できるでしょう。
次に、空き家の売却プロセスについてお話しします。
まず初めに、自宅の現在の市場価値を把握することが重要です。不動産業者に査定を依頼することで、適正価格を知ることができます。
査定を受けた後、売却の準備を進めましょう。必要に応じてリフォームやクリーニングを行い、物件の魅力を高めることがポイントです。リフォームを行うことで購入希望者に良い印象を与えることができ、スムーズな売却につながります。
次に、仲介業者を選定し契約を結びます。業者は物件の宣伝を行い、顧客との交渉を代行してくれますので、業者選びはとても大切です。信頼性や実績を考慮して、最適な業者を選ぶことを心掛けましょう。
以後、購入希望者との応対が行われ、内見などがあります。ここでは、物件の魅力をしっかりとアピールすることが大切です。最終的には購入者と価格の合意に至ったら、売買契約を交わします。
その後、売却にかかる手続きを進め、取引が完了すれば晴れて物件の売却が成立します。このような流れで、空き家をスムーズに売却することが可能です。
空き家の売却は、経済的な負担を軽減し、心の余裕を取り戻す大きな一歩になります。少しでも悩んでいる方がいれば、ぜひ専門家に相談し、一緒に解決策を見つけていきましょう。
■賢い活用方法:賃貸やリフォームの検討
空き家を持つことは、維持管理や税金の支払いといった面で、多くのストレスや負担を伴います。そこで、空き家を活用するための一つの方法は、賃貸という選択肢です。
まず、賃貸にすることで、空き家から定期的な収入を得ることができます。これにより、空き家の維持にかかる経費や税金を相殺することができ、負担を軽減することができるかもしれません。
賃貸にする場合、まずは市場調査が重要です。周辺の賃貸物件の相場を調べ、そのエリアでどのくらいの家賃で貸し出すことができるのかを把握することが大切です。家賃設定を適切に行うことで、空き家をスムーズに貸し出すことが可能となります。
また、賃貸を考える場合は、ターゲットとなる入居者層を明確にしましょう。学生向けなのか、ファミリー向けなのか、単身者向けなのかにより、空き家の使い方や内装を工夫することが必要です。
次に、リフォームの検討も重要な活用方法です。空き家が古くなっている場合、リフォームを行うことで、その価値を大幅に向上させることができます。特に、キッチンやバスルーム、外装などを手を加えることで、入居希望者の関心を引きやすくなります。
リフォームにはさまざまなアプローチがありますが、まずは必要な箇所を見極めることが大事です。築年数や損傷の程度を判断し、優先順位をつけたリフォーム計画を立てると良いでしょう。また、流行やトレンドにも目を向けて、入居者が求める機能やデザインを取り入れることが大切です。
さらに、リフォームを行う際には、なるべく自己資金で行うのではなく、補助金や助成金を活用することを検討しましょう。地域によっては、空き家対策の一環としてリフォームに対する支援がある場合もあるため、情報収集は欠かせません。
このように、空き家を賢く活用するためには、賃貸やリフォームの選択肢を考慮することが非常に有効です。両方の方法を組み合わせることで、空き家からの収入を得ると同時に、物件の価値を高めることも可能です。
最後に、空き家をただ持ち続けるのではなく、積極的に活用する姿勢が大切です。賢い活用方法を見つけることで、負担を軽減し、快適な生活を実現する手助けとなるでしょう。ご自身の状況に合った最適な方策を見つけてみてください。
■空き家問題の解決に向けた具体的なステップ
空き家問題の解決に向けた具体的なステップには、いくつかの重要なポイントがあります。まずは、空き家の現状を正確に把握することが必要です。家屋の状態や周囲の環境を確認し、何が問題になっているのかを明確にしましょう。
次に、専門家の意見を聞くことをおすすめします。不動産業者やリフォーム業者、税理士などの専門家に相談することで、空き家の活用方法や売却手続きについて具体的なアドバイスを得ることができます。
その後、空き家をどうしたいのかを自分自身で考える時間を持ちましょう。例えば、売却を検討するのか、リフォームを行って賃貸に出すのか、あるいは、地域のコミュニティに寄付することを選ぶのかなど、選択肢は多岐にわたります。
活用方法が決まったら、実際にアクションに移す段階です。売却を選んだ場合は、不動産業者に依頼し、適正価格の査定を受けることが大切です。また、リフォームを行う場合は、信頼できる業者を選び、予算や工期について確認することが重要です。
賃貸に出す場合も、リフォームだけでなく、賃貸管理のプロに相談することで、よりスムーズに運営ができるようになるでしょう。最近では、短期賃貸など新しいタイプの賃貸契約が増えているため、利用可能なサービスや市場の動向を把握することも重要です。
さらに、空き家を地域に役立てる方法も検討してみてください。例えば、地域のコミュニティセンターや子ども向けの施設などに活用される場合、地域貢献になるだけでなく、自身の負担も軽減されます。
最後に、空き家問題は個人だけで解決できるものではありません。地域全体で取り組むべき課題であるため、地元自治体やNPOなどの支援を受けることも有効です。地域の空き家対策に参加することで、他の空き家所有者と情報を共有したり、専門機関と連携する機会が生まれます。
以上のステップを踏むことで、空き家問題は少しずつ解決に向かって進むことでしょう。自分の持っている空き家を有効活用し、地域に貢献することで、空き家がもたらす苦痛を軽減していくことができるのです。
==============================================
色んな不動産会社に査定してもらって、こう思った事はありませんか?
「一番高い査定してくれたけど、本当にその金額で売れるの?」
一戸建や土地といった不動産を売る理由は人それぞれです。
●毎年の固定資産税の支払い
●毎年の夏の草刈り
●毎月の住宅ローンの支払い
●離婚
●住み替え
相続した土地や一戸建、購入した一戸建を維持するのも覚悟ですし、手放すのも覚悟がいりますよね。
不動産会社として高い査定金額をお示しすることは簡単な事です。
しかし、どんなに高い査定をしてもらっても、売れなければ何の意味もありません。
一戸建や土地などの不動産査定・売却相談に不安を感じたら、別の意見も聞いてみましょう。
実際の取引事例に基づいた、不動産売却査定のセカンドオピニオンを実施しています。
「毎年の固定資産税の支払いや草刈りはもう嫌だ」
「毎月の住宅ローンの支払いがきつくなってきた」
このように感じたら早めに相談しましょう。
「想像してみてください。草刈りや毎月の住宅ローンの支払いから解放されてホッとしているご自分の姿を」
ご相談や査定は無料です。
お気軽にどうぞ。
宮城県で昭和60年創業
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求