Q.親が孤独死した実家の戸建ての売却方法について。2人兄弟です。売却するということは一致しています。私は仲介や不動産会社買取などいずれの方法にしても、心理的瑕疵をきちんと報告した上で適正価格で売却すべきだと思っているのですが、弟は黙ったまま高値で売却したい考えです。不動産売買において、黙ったままなんて可能なのでしょうか?売却して後々訴えられたりもしないでしょうか?近所の方に孤独死したのは知られています。
A.売却したい物件内で孤独死された方がいらっしゃる場合、心理的瑕疵があることを買主様に伝える必要があります。告知義務というやつですね。告知すべきことを告知しなかった場合、買主様から何らかの賠償請求がなされる可能性がありますので、後出しじゃんけんにならないように事前にお伝えしておく必要があります。
ちなみに、一戸建ての売却手続きの流れなどについて以下の通りお伝えします。一般的なガイドラインとしてお考えください。具体的な手続きについては、地域の法律や不動産業者にご相談いただくことをお勧めします。
▼相続手続きの完了
孤独死されたご両親の遺産相続手続きを行ってください。相続手続きには遺言書の有無や法的な手続きが含まれます。専門的な要素が強いので、司法書士や弁護士、法務局に相談しましょう。
▼不動産の査定
売却前に不動産の査定を依頼しましょう。不動産業者や不動産鑑定士に依頼することで、現在の市場価値を把握できます。査定結果に基づいて売却価格を設定します。
▼売却方法の検討
一戸建てを売却する方法には、不動産仲介業者を利用する方法や、自身で売却する方法があります。不動産仲介業者を選ぶ場合は、信頼性や実績を考慮し、複数の業者から見積もりを取りましょう。
▼売却手続きの実施
売却先が決まったら、売却手続きを進めます。契約書の作成や法的な手続きが必要となる場合があります。不動産業者を介している場合は、業者が手続きを代行することが一般的です。
▼告知義務の履行
今回のように孤独死があった不動産の売却では、告知義務があります。告知義務とは、不動産の欠陥や過去の事故などの重要な情報を売主様が買主様に対して正確かつ適切に伝えることです。今回の場合ですと、孤独死があったことを含め、その他、不動産に関する重要な情報を告知書にまとめます。告知書には不動産の状態、過去の修繕履歴、建築年月日、孤独死があった旨など、買主様が知っておくべき情報を正確かつ詳細に記載します。
▼告知書の提供
告知書は、売却時に買主様に提供する必要があります。不動産仲介業者を通じて売却する場合、業者が告知書を買主様に渡すことが一般的です。自身で売却する場合は、売買契約締結前に告知書を買主様に渡すようにしてください。
▼相談と法的助言
告知義務に関する詳細な情報を得るために、不動産業者や弁護士に相談することをお勧めします。専門家の助言を受けることで、法的な要件を遵守し、円滑な売却手続きを進めることができます。
▼買主様の了解と契約条件
告知書を買主様に提供した後、買主様がその内容を理解し、了承する必要があります。買主様が告知された情報に基づいて売買契約を締結するかどうかを決定します。契約条件には、告知書の内容が反映される場合があります。
売却手続きには多くの要素が含まれますので、地域の法律や手続きに従って進めることが重要です。不動産業者や専門家の助言を受けながら、円滑な売却を進めるようにしてください。
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宅地建物取引士
熊谷 求