土地の訪問査定時の注意点|宮城県仙台市若林区、宮城県宮城郡利府町、宮城県石巻市、宮城県東松島市の不動産売却

今回で終わりとなる、訪問査定時の注意点シリーズの3回目です。
最後は土地です。

一部、一戸建の内容と重複する部分があります。

一戸建ての時にもお伝えしましたが、不動産売却において、訪問査定というのは非常に重要です。

世の中に流通している小売商品には「定価」がありますが、土地には定価がありません。毎年、国からは公示地価や路線価、都道府県からは基準地価が発表されるものの、実際にそれぞれの不動産が「売れる」価格ではありません。

売却する不動産を「商品」と捉えることができますが、立地が全く同じ不動産は存在しないため、不動産の価格は不動産業者が出す査定を参考に決めていく事になります。

査定には机上査定と訪問査定がありますが、今回も訪問査定とはいかなるものなのかという事に焦点を当ててお伝えしたいと思います。

土地の訪問査定というのは、不動産会社の担当者が法務局や役所に保管されている図面と現地を照らし合わせ、図面と現状に食い違いがないかどうかを確認していきます。

法務局で確認する内容
・登記簿による所有者や土地面積
・登記簿による所有者や建物面積
・地積測量図や公図(法務局に備え付けられている地図)による境界点数

市役所などの公的機関で確認する内容
・用途地域
・水道管の埋設状況
・下水道管の埋設状況
・都市ガス管の埋設状況
・道路の状況(公道なのか私道なのかの確認。私道であればその種類)

これらの資料を元に、実際の土地の訪問査定時においてはどのような事がチェックされるのかを見ていきましょう。

まずは、土地の形、接道している道路の状態(舗装されているかどうか、幅道路はどれくらいかなど)や接道状況(間口はどれくらいか)を見ていきます。

道路幅や道路の状態は土地の査定には大きな影響を及ぼしますから、非常に大事なポイントです。

次に、境界杭の有無や、塀やフェンスがある場合の越境の有無、そして給排水管や都市ガス管の引き込み位置を見ていきます。

査定する土地が必ずしも更地とは限りませんので、古家がある場合の建物の構造や規模、解体する時の費用なども見積もっていきます。

そのほかに見られるポイントとしては、住宅の周辺環境や利便性が挙げられます。
駅やバス停までは何分か?
スーパーやコンビニ、商業施設が近くにあるか?
学校や公園、病院などは近くにあるか?
が挙げられます。

売主様へのヒアリング内容の代表的なものとしては、過去の災害や事件の有無、地盤や目に見えない地中埋設物の有無、水害の有無といったことが挙げられます。

過去の成約事例や現在の販売事例をだけを基にした机上査定とは違い、このように細かいところをチェックされて算出された訪問査定価格は、実際の取引価格に近いものになるので、不動産の売却を急いでいる方は、机上査定を行った上で訪問査定を受けるといった段階を経ずに、最初から訪問査定を受けられることをお勧めします。

建物の訪問査定時と内容が一部重複しますが、それだけ、土地と建物は切っても切れない関係にあるという事ですね。

宮城県で昭和60年創業
宮城県知事(2)6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求