2023年になってからこのような質問が続きましたので、これについて考えていきたいと思います。
不動産を売却する時の査定金額や、実際に売り出す時の金額の決め方というのは非常に大事ですよね。
私の考えとしましては、査定をする不動産会社次第。もっと言ってしまえば、査定をする不動産会社の担当者次第といったところですね。
提示された査定価格が妥当かどうか判断するために、とにかく比較しましょう。
「買取」であれば単純に複数社を比較して、一番高値を付けてくれたところに売却してしまえばいいですよね。
これは不動産も車も同じですね。
しかし、不動産の場合は「仲介」というシステムもあるので、これが査定価格が適正かどうかを分かりにくくしているのではないかなと思います。
仲介を前提とした査定価格は、言わば、これくらいであれば売却できるのではないか？といった予想価格です。
「買取価格」は確定しているのに対して、「仲介価格」は予想の範囲に留まっています。
仲介の場合は、市場に売り出し情報を出してみないと分からないという前提があります。そのため、予想の範囲を出ることはないのです。
では、不動産会社は仲介時における査定価格をどのように算出しているのか。
次のような感じで思いつくかぎり、具体的に不動産会社各社または担当者に聞いてみると良いかもしれませんよね。
①現地を訪問しないまでも、机上（簡易）査定をした時に、どのように査定したの？
②査定の基準は何？
③査定するにあたって重要視していることは何？
④比較した物件はあるの？あるとすればどのような物件なの？
⑤自分の物件を売り出した時に競合となる物件（比較される物件）はあるの？
⑤の「自分の物件を売り出した時の競合となる物件の有無？」はまさに、不動産売却はタイミングが大事と言われる所以ですね。これがあるか無いかでも査定価格は変わってきます。
とはいえ、売却依頼が欲しいからと言って、売れる可能性の低い価格（突出した高値）を提示する不動産会社には注意が必要です。
最初は「これくらいの価格でも売れるでしょう！」と豪語されたにもかかわらず、売却が長期化し、結果的には他社の査定価格と何ら変わらなかったという事は往々にしてあります。
しかし、具体的な質問を重ねることで、その高値が本当に妥当かどうかが判断できるようになります。
不動産売却を急ぎたい方もそうでない方も、売り出したい物件が市場においてどのようなポジションにあるのか、まずはじっくりと状況を把握していきましょう。
最初の一歩は非常に大事です。
宮城県で昭和60年創業
宮城県知事（2）6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求
