仲介査定とは机上査定や訪問査定によって算出された価格を参考に、その不動産を実際に市場に売却情報として出した場合、どれぐらいの価格で売れるかということを想定した査定になり、おおまかに以下のようなことがポイントとしてあげられます。
【仲介査定のポイント】
・不動産会社と媒介契約を締結する必要がある。
・自分の希望した価格で売りに出しやすい
・いつ売れるか分からない
・いくらで売れるか分からない
【仲介査定の流れ】
▼査定の依頼：売主様（不動産のオーナー）が不動産仲介業者に査定の依頼をします。
▼現地調査：不動産仲介会社の担当者が実際に売却依頼となっている現地を訪れ、建物や敷地の状態、周辺環境などを確認し、市場相場や需要などを考慮して査定を行います。
▼査定結果の提示：不動産仲介会社の担当者が査定結果を報告し、売主様と相談しながら売出価格を決定していきます。
▼販売活動：売出価格の決定後、不動産仲介会社の担当者が広告や販売活動を行い、買い手を探します。
▼成約：買い手が見つかり、売主様と買い手が合意した上で売買契約を締結し、物件が売却されます。
●仲介査定の特徴
市場価格に基づいた査定が行われるため、一般的に市場相場に近い価格で売却できる可能性が高い。売主様が多くの買い手と交渉できるため、最終的な価格交渉の余地がある。売却には時間がかかる場合があるが、より高い価格で売却できる可能性がある。
買取査定とは車の買取査定と同様に、不動産会社がその不動産を買い取るため、市場に出したらいくらで売れるのか？いつ売れるのか？といった心配がありません。おおまかに以下のようなことがポイントとしてあげられます。
【買取査定のポイント】
・不動産会社と媒介契約を締結する必要がない。
・いつ売れるか明確である。
・市場に売り出した価格よりも下がる傾向がある。
【仲介査定の流れ】
▼査定の依頼：売主様が不動産会社に買取査定の依頼をします。
▼現地調査：不動産会社の担当者が現地を訪れ、建物や敷地の状態を確認し、査定を行います。
▼買取価格提示：不動産会社の担当者が査定結果に基づいて、物件の買取価格を提示します。
▼成約：売主様が不動産会社の担当者から提示された買取価格に同意すれば、物件の売却が成立します。
●買取査定の特徴：査定結果に基づいて不動産会社が直接買い取るため、手続きが迅速で確実な売却が可能。市場価格よりも３割から４割程度安値で買い取られる場合があるものの、即金での売却ができる。
「特に急いでいないから、出来るだけ自分の希望した条件で不動産を売却したい」という方であれば不動産仲介がいいと思いますし、「スピードを優先してできるだけ早く売ってしまいたい」という方であれば買取査定がいいのかなと思います。
よく、「相続した不動産を売りたいんだけど仲介と買取ではどっちが良いんでしょうか？」という質問を聞きます。この質問に対して「仲介と買取の特徴を踏まえた上で、お客様の事情に合わせて検討なさるのが良いのではないでしょうか」とお答えしています。
これだけは押さえておいた方が良いことは、どちらが良くてどちらが悪いという話ではないことだけは確かなので、この点だけは十分に押さえておくことが必要かと思います。
そして、どちらを選ぶにしても、信頼性のある不動産会社の担当者と相談し、最適な方法を検討することが重要です。
宮城県で昭和60年創業
宮城県知事（2）6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求
