不動産の査定とは一体何か|宮城県仙台市若林区、宮城県宮城郡利府町、宮城県石巻市、宮城県東松島市の不動産売却

以前、とあるオーナー様から戸建物件の売却依頼を頂戴していました。査定価格として私が提示した金額に大幅に上乗せして販売を開始する事になりました。

結果は予想通り。もちろん売れませんでした。

その後も取扱不動産会社が2回程度変わったようです。

最近、そのオーナー様から突然電話がありました。

「全然売れないんです。私はどうしたらいいんでしょうか?とにかくストレスが溜まります。」

私はストレートに伝えました。

「価格が高すぎるんです。条件を変えた方がいいんじゃないですか?」

もちろん、この他にも細かな事をお伝えしたものの、それでも恐らく売れないでしょう。

高すぎるからです。

不動産売却をお考えの方にとって、【高く売りたい】と思うのは人情として当然のことでしょう。

不動産業者としても、高い査定価格を提示する事はいとも簡単な事ですし、オーナー様にも大変喜ばれると思います。

しかし、いくら高い査定価格を提示したところで、売れなければ全く意味がないのです。

全く。

売ることを通じて、オーナー様のストレスを軽減させることも不動産業者としての役割であるとも思います。売却依頼を頂戴して、仲介手数料をいただいて、儲かる。そんな簡単な話ではありません。

【売る】という意思を固める方も必死です。その必死に最後まで寄り添って行かなければ無責任なのです。

査定とは一体何でしょう?

オーナー様に高い査定価格を提示して喜んでもらう事でしょうか?

相場を大幅に逸脱した物件は、【売れ残り】のカテゴリーに分類され、最悪の場合、当初想定した下限価格さえも下回ってしまいかねません。

常に市場に目を向け、そして、今回お電話をいただいたオーナー様とのやりとりを教訓として、物事を現実的に動かしていく実務家として価格を提示していこうと考えています。

以下に、不動産の査定をする場合のプロセスをまとめてみました。

▼土地や建物の特性
物件の広さ、間取り、築年数、建物の状態、敷地面積などが評価対象となります。

▼周辺環境
不動産が所在する地域の発展状況やアクセス環境、近隣施設の有無などが査定に影響を与えます。

▼売買・賃貸市場の動向
不動産市場の需給バランスや物件の流通状況、市場のトレンドが考慮されます。

▼過去の取引実績
類似物件の売買や賃貸取引の価格データを参考にすることで、市場の相場を把握します。

▼法的・制度的要因
法律や規制、地価公示などが不動産の価格に影響を与える場合があります。

不動産査定は、不動産業者や不動産鑑定士、不動産評価士などの専門家が行うことが一般的で、経験と知識をもとに客観的な視点から行われます。査定の結果は査定依頼者に報告され、売買や賃貸の際に価格設定や交渉の基準として活用されます。

なお、査定結果は市場状況や条件の変化により変動する場合があるため、査定を行う際には最新の情報を取り入れることが重要です。

 

宮城県で昭和60年創業
宮城県知事(2)6160号
株式会社日興管財
宅地建物取引士
熊谷 求